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2023年03月27日

学生向けイベント

開催報告

浮体式洋上風力発電設備 設計・製作セミナー ~日本の未来を担う若者たちよ!浮体式洋上風車で発電しよう~
2023年2月16・17日のうち1日 オンライン講義90分参加、3月9~10日実地研修を開催

日本財団オーシャンイノベーションコンソーシアムでは、海洋開発人材の育成のため、海洋開発に関連する講義と実機の設計・製作を組み合わせたセミナーを実施しました。
今回のセミナーは2部構成となっており、第1部ではオンラインで洋上風車の構造に関する講義を行った後、第2部ではチームで協力して限られた時間・資源で浮体式洋上風力発電設備の浮体部分を設計し、その発電量等についてコンテスト形式で点数を競いました。

開催概要

主 催 日本財団オーシャンイノベーションコンソーシアム
協 力 国立研究開発法人 海上・港湾・航空技術研究所
(審査員へのご協力)
ジャパンマリンユナイテッド株式会社 吉本 治樹 様
株式会社INPEX 山地 宏典 様
三菱造船株式会社 田中大士様
横河電機株式会社 小灘 聰一郎 様
開催日時 (1)オンライン講義 2023年2月16日(木)か17日(金)17時~18時30分(どちらか1日)
(2)実地研修 2023年3月9日(木)~3月10日(金) ※3月8日(水)前泊有
開催場所 国立研究開発法人 海上・港湾・航空技術研究所 海上技術安全研究所
参加人数 20人 ※全国からの高専、大学生、大学院生
実施内容 ■ 2月16日(木)または2月17日(金)
オンライン講義(浮体式洋上風力発電の仕組み、原理)

■3月9日(木)
開会式
オリエンテーション
自己紹介
チーム名、製作する模型(コンセプト)の検討
模型製作作業開始

■3月10日(金)
模型製作仕上げ作業
コンペティション
・5分間の計測(風のみ発生2分間、不規則波発生3分間)
表彰式(最優秀賞、審査員特別賞を発表)
懇親会

参加学生の体験談

チーム「ケバブ」

大阪公立大学 4年

黒川 謙太

私は、本セミナーに参加することでたくさんのものを得ることが出来ました。私達のチームは、私を含んだ大学生が2人、高専生が2人の計4人のチームでした。私達は、難易度の高い加工を必要とする浮体の制作に取り掛かったのですが、高専生主導で加工を行ったため、設計通りの浮体を作ることが出来ました。また、私を含めた大学生は、浮体設計のアイデア出しや作業効率の向上、性能評価に基づいた風車の翼の選定など私達が得意な所でチームに貢献しました。最終的には私達が目標とした性能の浮体を完成させ危惧されていた問題もクリアし本番を無事終える事ができました。結果は芳しくなかったものの、皆で同じ目標に向けて努力し成し遂げる経験はとても自分にとって意味のある経験だったと思います。

九州大学 4年

塚野 史隆

今回のセミナーでは学年、大学問わず幅広い学生との交流ができ、たくさんの刺激を受けました。今回チーム内では、いかにシンプルで、いかに検証を重ねらて良いものを作るかということを考えていました。コンペティションの評価では、最下位だったものの一日半という短い期間の間で浮体を寸法を4回ほど修正し、自分たちなりに仮説を毎回立てて検証していく過程は非常に大事な経験だったと感じました。また、自分たちの作成したスパー浮体を加工する際ウレタンをそぎ落とすようにしていたため、チームの名前をケバブとしていたいたので、コンペティション後のお疲れ様会では近辺でケバブ屋を探し、お疲れ様会をするほど結束力も高められました。一つの目標に対し、チームで動くという非常に貴重な経験のできた二日間でした。ありがとうございました。

松江工業高等専門学校 5年

中村 航大

今回のセミナーは海上開発について興味があったのと、再生可能エネルギーについて知識を広めたいと思って参加しました。浮体式洋上風力発電というもの自体は知っていましたが本セミナーで詳しい原理などは初めて知ることが沢山ありました。知らない事については調べることで補い、なんとか完成させることができた。最終的なコンペではいい結果を得ることはできなかったが、改善点を沢山知ることができたのでいい経験になった。今回のセミナーで得た経験を活かしてこれからの研究を行っていきたい。

呉工業高等専門学校 4年

村瀬 太晟

以前から興味のある船舶とは少し違う分野のセミナーで不安でしたが、班のメンバーの方達と初日の顔合わせのときにある程度打ち解けることができたことで非常に良い雰囲気の中セミナーを行うことができて良かったです。他の班よりも早いペースで制作できたが図面の寸法の見間違い等で考えていた喫水にならないなどの不具合の改善や、他班より軽量化しようと検討したり班の人達と意見を交わしながらでき良い経験になりました。

チーム「こたつま」

呉工業高等専門学校 3年

駒井 貴光

私は風力発電等の発電事業に興味があり応募してみました。海洋開発についての知識は全くない状態でしたが、事前講義を受けることで洋上風力発電についての知識を得て、浮体の模型の設計をすることができました。当日は、他大学・高専のチームメイトと共に浮体のアイデアを出し合い、設計し、製作するという一連の流れに大きなやりがいを感じることができました。コンペが終わった後も企業の方と考察をするということができ、改善点を見つけることができ面白かったです。2日間という短い時間でしたが、とても貴重な体験をさせていただきありがとうございました。

大阪公立大学大学院 1年

谷脇 好軌

他大学だけでなく、普段交流することの少ない高専生とチームを組み、一つのアイデアをまとめる過程はとても面白いものでした。ものづくりを通して、机上の計算を形にすることの難しさを学び、同時に他の人たちのユニークな思考や工夫を聞くことができた貴重な機会となりました。最後に現場を見てきた企業の方に直接フィードバックを頂けたことでより知見が深まり大変有意義な時間だったと感じています。

九州大学大学院 1年

鶴岡 寿樹

模型作成を通して浮体の挙動を確認しながら設計することができ非常に有意義でした。浮体の設計には風車を搭載して浮くだけでなく、発電量(風車回転数)・スラスト力(風により風車が受ける力)・揺れ耐性など考慮すべき項目があり、それぞれのバランスが必要です。使用する材料に制限があるなか、チームメイトと協力しこれらのバランスを考えることができました。また、実用化だけを検討に入れていないため、これまでなかったような斬新なデザインで模型を作ることができ、性能以外でも満足感の高いセミナーとなりました。

呉工業高等専門学校 4年

前田 彩予

刺激的でとても楽しいセミナーでした!初めて触れる海洋開発の分野、初めてのセミナーに緊張していましたが、皆さん気さくで優しく、すぐに打ち解けることが出来ました。さまざまな大学・学年の学生と交流でき貴重な時間を過ごせたと感じます。また、今回のセミナーはグループ活動が多く、チームワークで「議論を重ねること」「とりあえずやってみること」の重要性をとても感じました。とても学びの多い、充実した濃密な2日間で楽しかったです!

チーム「風太郎製作委員会」

呉工業高等専門学校 4年

中野 景悟

今回のセミナーでは、洋上風車の浮体を計算して設計し実際に製作する体験を通じて、浮体式洋上風力発電施設やその業界について学ぶことができました。普段学校で学んでいる専門と分野が少し違ったため、今回のセミナーについていけるか不安でしたが、丁寧な事前説明や製作時のアドバイスなどのフォローもあり、理解を深めることができました。また参加者の方々や企業の方々との交流を通じていろいろな分野のお話を伺うことで、今後の進路の参考にすることができました。セミナーの内容以外でも学ぶことの多い時間だったと思います。関係者の皆様、2日間ありがとうございました。

東京海洋大学 4年

畑 智尋

まず、今回のセミナーを開催してくださいました、日本財団、企業、研究所の皆様に感謝申し上げます。実際に、浮体式洋上風力発電の設計、制作を行ってみると、想定していなかった様々な問題があり、グループ内で意見を出しあったり、研究者や企業の皆様から貴重なアドバイスをいただきながら、浮体を完成させることができました。そして、コンペの結果は、優勝はできなかったものの、同率1位という結果を出すことができ、大変嬉しく思いました。そして、本セミナーで得た、知識や反省点などを今後の大学での研究、就職活動などで生かしていきたいと考えております。

東京海洋大学 2年

森本 奈々子

最初は洋上風力発電についての知識がなかったため設計図を上手く書くことができず、セミナーへの参加が不安だったが、チームの人と意見を出し合って一つのものを完成させることができて面白かったので参加してよかったと感じた。

大阪公立大学 4年

諸田 大輝

今回の企画で一番難しさを感じたのが,チームでひとつになって物事を進めていくことの難しさです.もともとそれぞれが考えてきた浮体コンセプトをまとめることや,限られた時間で効率的に浮体製作することに難しさを感じました.ただ,困ったときに補助のスタッフの方が的確にアドバイスを下さり,今回はなんとかうまくできました.自分は,そのスタッフの方のようにまとめ役や方針を決めれる役になれるよう,その努力をしなければと感じました.今後の学生生活でその能力を磨いていこうと思います.

チーム「トライアングル」

九州大学 4年

アキノトーレスルイス

様々な学年、色々な学校からの参加者とチームを組んで、試行錯誤しながら1つのモノを作りあげていき、やりがいがあった。これまで学んできた知識が役に立つ場面もあれば、周りのメンバーから学ぶことも多くあり、チームを組んで知恵を出し合うことの楽しさも再確認できた。自分たちで作った浮体が水槽に浮かんだときは嬉しく、巨大な構造物の製作に関わり海に浮かべる技術者はこの何倍もの達成感を味わっているのだろうと思い、自身もそのような事業に関われる技術者となれるよう学ぶ姿勢を大切にしていきたいと思った。

呉工業高等専門学校 4年

高橋 春樹

洋上風力という分野はあまり関わってこなかったのですが、今回のセミナーの設計や加工、実験を通して理解を深めることができたと思います。またさまざまな見識を持ったチームメンバーと一緒に作ることで自分一人では出ないような物を作ることができました。結果は残せませんでしたが、セミナーが終わった後も自分たちの良かった点や工夫した点、改善点など、仲間の人と話し合い、本当に身になる経験だったと実感することができました。この二日間の体験を今後の研究や進路などに活かしていきたいです。

秋田大学大学院 1年

田中 智士

今回のセミナーでは浮体式洋上風力発電についての知見を深めることができたのと共に、設計・製作・試験という一連の流れを通して構想を実際に形にすることの難しさを実感しました。特に浮体部の製作の際には予想通りにいかないことも多々ありましたが、試行錯誤しつつもグループのメンバーと積極的に意見を出し合って製作を進めたことで、最終的には当初のコンセプトを形にすることができました。本セミナーにおいてバックグラウンドの異なる参加者と共に浮体の設計・製作に取り組んだことは私にとって非常に貴重な経験となり、大きな刺激を受けた2日間でした。この経験を今後に活かしていきたいです。

明石工業高等専門学校 3年

塚田 澄

周りが年上ばかりということもあり、難しくてついていけないのではないかと不安に思いながら参加しましたが、分からないところは班の人が助けてくださり、とても楽しい時間になりました。今回のセミナーで企業の方や、同じ分野の先輩方と交流できたことで、洋上風力という仕事をより身近で現実的に感じることができました。この経験をモチベーションに、学校での勉強にもっと力を入れたいです。

チーム「OWTエナジーソリューション」

呉工業高等専門学校 4年

伊藤 礼央登

今回のセミナーに参加して、製作と設計のつながりついて学ぶことができました。あらかじめ正確な設計を行うことは重要だが、思い通りに製作できるとも限らないといったことを学ぶ良い機会になりました。また4人グループでの活動だったため、セミナーの分野を専門としている方もおり、あまり知識のない私でも安心して参加できました。そして、学校で実際に学んだことを製作に活かす機会というのはあまりないので、そういった意味でも良い勉強になりました。二日間だけの短い間でしたが、専門や学年が異なる方との交流の機会にもなり、参加して良かったと思えました。

九州大学大学院 1年

小林 史弥

今回のセミナーではある程度の事前知識を持って自分なりのコンセプトを作り当日を迎えることができました。参加してみるとメンバーのコンセプトが多様で自分では思いつかないようなものだったので非常に興味深かったです。チームで試作機を作り、どのような修正をすればよりよいスコアが出せるのかを議論するのは楽しい時間でした。制作は順調でしたが、いざ計測をしてみると思っていたようなスコアは出せませんでしたが、自分の設計への反省点を見出すことができて非常によかったと感じています。今回のセミナーを通じて有意義な時間を過ごすことができ、心から楽しむことができました。

日本大学 3年

成田 彩夏

何も決まってない状態で一から自分で設計をして製作した模型を動かしてみることができる貴重な体験でした。今回のセミナーに参加して、自身が設計した揺れ方をするように工夫する大変さを体感することが出来ました。他の分野の人との交流で、それぞれが学んできた専門知識を基にして重要視している部分の違いを感じることで、1つの捉え方だけでなく、多様な捉え方があることを知り、新たな気づきを得ることができました。多種多様な分野の人と交流をしながら、日本の海洋開発を真剣に考えることが出来る有意義な時間を過ごすことができました。

沼津工業高等専門学校 2年

藤江 優光

刺激が多く充実してワクワクが止まらない2日間のセミナーとなった。専攻や学年・校種が違う方達とグループになったので、持っている力を活かしながら役割分担をして浮体の製作に取り組んだ。このセミナーに参加し浮体式洋上風力発電に関する知識を深めるだけでは無く、海上で活躍する構造物を設計する際の注意点やチームでのプロジェクトの進め方について考える良い機会となった。 あまり関わることが出来ない大学院生の方・他の学校の方と1つの目標に向かってモノづくりができ、普段の学校生活だけでは得ることのできない貴重な経験となった。

※順不同

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