ニュース

2023年3月20日

学生向けイベント

開催報告

2023年3月6日(月)~3月17日(金)開催
~風力発電業界で働くために必要なGWO基本安全訓練を受け、洋上風力の世界に飛び込もう!~
2023年 海洋開発スプリングスクール in 台湾

日本財団オーシャンイノベーションコンソーシアム(以下、OIC)では、将来の海洋開発産業を担う人材の育成を図ることを目的とした「海外派遣支援事業」を実施し、将来、海洋開発産業において活躍する意思を持つ学生を対象に、将来必要となる知識や国際性をより実践的なレベルで経験する機会を提供しています。
2023年3月は、洋上風力発電事業で先行する台湾でスプリングスクールを開催いたしました。洋上風力発電で先行する台湾での現場見学を通じて、この分野への理解を深めました。

開催概要

主 催 日本財団オーシャンイノベーションコンソーシアム
協 力 NPO法人長崎海洋産業クラスター形成推進協議会
Maritime Technology Innovation Center(台湾)
開催日時 2023年3月6日(月)~3月17日(金)
※現地集合は3月5日(日)、現地解散は3月18日(土)
開催場所 台湾高雄市
Maritime Technology Innovation Center(台湾)
住所 No. 500, Zhengda Rd., Qieding Dist., Kaohsiung City 852, Taiwan (R.O.C.)
宿泊施設 Maritime Technology Innovation Center 内の宿泊施設
取得できる資格 Global Wind Organisationの基礎安全訓練(Global Wind Organisation Basic Safety Training:GWO BST)。GWOが制定する風力発電設備作業者を対象とした安全に関する業界特有の問題や緊急時の対応を習得するための訓練です。
内 容 1. 洋上風車に関する基礎、専門用語等を学ぶ
2. 洋上風車の組み立て(プレアセンブル)サイト見学、洋上風車アクセス船への乗船、風車見学等
3. WIND ENERGY ASIA 2023 展示会見学
4. GWO基礎安全訓練の受講 5日間
参加者 学生:15名
社会人:4名

参加学生の体験談

横浜国立大学

桃井 蓮

スプリングスクールでは全て英語で行われました。英語に苦手意識がある人は非常に多いと思います。斯くいう私もその一人ですが、それを理由にして参加しないのは非常に勿体無いと感じました。全ての学生が完璧ではないため、学生同士で助け合い、時には社会人の方々にお話を聞くことで、十分に理解を深めることができました。その上、この場所でしかできないこと、知れないこと、触れられないことがあるため、参加できたことを心より感謝しています。

神戸大学

花登 瞭

今回の研修を通じて洋上風力のエネルギーの大きさを知りました。移動中のバスの中から見たクルクルと回転するタービンもそうですが、実際の発電量や将来的な展望を講義の中で教授してもらうことでこの分野の可能性という意味での力を感じました。また体を動かして訓練することで巨大なエネルギーが自分に向いた際にどう立ち向かうのか学ぶこともできました。生活面で言えば、異なる専門知識を持つ全国の学生・社会人の方々と2週間生活を共にすることで自分の強みや弱み、新しい考えに出会うことができ、総じていい経験となりました。

東京農工大学

秋山 海聖

台湾での2週間は忙しくも充実したものでした.最初は講義についていけるか不安でしたが,仲間に助けてもらいながら学習することができました.また,洋上風車の組み立てサイトの見学やCTVへの乗船,GWO基礎安全訓練など大学ではなかなか学ぶことができないことも学ぶことができました.特に,CTVの乗船では内部構造やCTVから風車への乗り移る方法などを学ぶことができ,とても面白かったです.お世話になった方々,本当にありがとうございました.

早稲田大学

中本 りおん

今回のスプリングスクールでは、風車がどのような部分から構成されているかといった内容をはじめ風力発電の基礎を学び、実際に現場見学にも行きました。また、海洋業界で働く際に必要なトレーニングを受講し、普段できない多くの経験をすることができました。2週間を通して気づいたことは、同じ志を持つ仲間と学び活動することは非常に楽しく、やりがいがあるということです。また、円滑なコミュニケーションのために英語が話せることが重要だと改めて感じました。2週間で感じた様々なことを今後の人生に活かしていきたいです。

九州大学

久保 敦志

多くを学び様々な体験をすることができた2週間だったと思います。私は4年間資源に関することしか学んでこなかったため、風力発電に関する知識不足により理解が追い付かないこともありましたが、周囲の方々の協力により風力発電の知見を高めるだけでなくGWO BSTのすべての訓練を終えることができました。これまで私は資源業界に将来従事することしか考えていませんでしたが、このプログラムを通して海洋開発という新しい方面へ視野を広げることができたと思います。このような貴重な経験をさせていただき本当にありがとうございます。

東京海洋大学

石川 采燈

私は趣味やアルバイトで水中ロボットについて学習をしてます。この技術は洋上風力発電事業での活用が可能であると考え、スプリングスクールに申し込みました。2週間の研修では、洋上風力発電設備に関する包括的な知識や、実際の現場で必要な作業を体験するなど、他では得られない貴重な経験をすることができました。また、洋上風力に関わる企業が集まるイベントで展示されていたROVが日本で見た機体と瓜二つであり、ロボット形状の収斂について考える良い機会となりました。研修で学んだ知識を、モノづくりや研究に活かしていきたいです。

北海道大学

松村 優作

洋上風力発電に関する知識や現場で必要となる安全スキルを身につけたいと思い、今回 台湾のスプリングスクールに参加させていただきました。 洋上風力発電は私は専門外だったので座学や 展覧会は新しいことをたくさん学べました。安全訓練は体力的にきつい部分もありましたが、仲間たちと助け合い、なんとか全員修了することができました。学部生から社会人と幅広く参加していて、プライベートもとても充実した時間にすることができました。夢のような2週間をありがとうございました。

東京海洋大学

山崎 美波

サマースクールなどこれまでに参加させていただいたプログラムで習得した知識の再確認とともに、O&Mに関する内容、特にCTVなどの船舶部分の知識を深めることができました。Wind Energy Asia展示会では様々な企業の方とお話しでき、洋上風力ビジネスをより体系的に掴めたと感じています。GWO訓練やCTVへの乗船、洋上風車の組み立てサイト見学などの現場での学びに加え、同世代の仲間や社会人の方々と交流でき、充実した時間を過ごすことができました。関係者の皆様、ありがとうございました。

横浜国立大学

矢能 元気

MTICの講師による授業、洋上風力発電の陸上組立施設、WIND ENERGY ASIA 2023 展示会の見学等を通し、専門知識を学び、GWO BSTの訓練により安全対策が確固たるものである事、重要さを実感した。更に、陸上組立施設でのナセル内部の見学、展示会での講師陣以外と会話した機会が非常に価値のある経験となった。また、スプリングスクールにおいて、同分野に興味がある優秀な人たちと関わりを持て、考えの視野が広がる等、非常に刺激溢れる2週間となった。これらの経験を生かし邁進していきたいと考える。最後に、本プログラムにご尽力頂いた皆様方に感謝申し上げます。

高知大学

松下 誠

とても楽しい2週間になりました。洋上風力について、日本近海でどこに設置すべきかなど日本の中での洋上風力についてはこれまでも考えた事はありました。しかし、台湾という海外の地で学ぶとなると全てのプログラムは英語になります。今回は周りの皆さんが優しくサポートして下さり、GWOを取得出来ました。その中で、自分の英語力に対しての危機感も台湾に行く前は非常にふわふわしていたのが、今では鮮明に自分の中にあります。課題は多く見つかりましたが、まず「卒業式を迎えるまでの1年間で英語力を伸ばしたい」と強く思いました。

東京大学

古市 楓

日本と同じ東アジアの中で先駆けて洋上風力発電に力を入れている台湾で、今後のプロジェクトに向けて洋上風車の基礎を建設する工場が稼働していたり、大規模なプリアセンブリサイトが準備万端な様子を見学することで非常に活気あふれた様子を感じることができました。また、GWO BSTトレーニングでは難しい内容もありましたが一緒に参加した仲間たちと助け合うことで様々な内容の訓練を乗り越えることができたと感じています。専門は違うものの同じ志を共有する仲間と共に学び成長することができた貴重な体験となりました。ありがとうございました。

同志社大学

成田 純

非常に充実した2週間でした。特にWind Energy Asia での企業の担当者との英語でのコミュニケーションはチャレンジングでしたが、業界地図や現状を把握知ることのできる刺激的な体験でした。またGWOの訓練はただ知識と技能を得るのみならず、参加者全員と協力して乗り切る、とても楽しい5日間でした。長いようで短い期間でしたが、就職の方向性で迷っている私にとっては間違いなく大きな2週間になったと感じています。

弘前大学

野呂 健人

台灣スプリングスクールでは、台灣の洋上風力の現状を見ることができ、貴重な経験をさせて頂きました。石油、船舶、水産資源など異なるバックグラウンドを持つ学生・社会人の方々、講師の方々と交流することができ、講義や生活を通して、様々な意見や考えを共有し、これからについて考え直すことができました。2週間でしたが、多くのことを学び、異なる文化に触れ、志の高い仲間から刺激を受け、非常に充実した時間を過ごすことができ、自分の世界観を広げて頂いた、とても貴重な経験となりました。

東京海洋大学

山口 太誠

洋上風力発電は私が大学に入学した当初から興味を持っていた分野であり、技術開発が進んでいる国で意欲的に学習したいと思い、今回のプログラムに参加しました。風車のナセルやCTVの見学をはじめとする貴重な現場での経験を通じて洋上風力発電についてあらゆる角度から理解を深めることができ、より海洋開発への関心が高まりました。2週間を仲間と過ごす中で、同じ志を持つ仲間の大切さに気づくとともに自分自身について深く見つめ直すことができたと思います。最後に、プログラムのために尽力してくださった方々ありがとうございました。

名古屋大学

角田 将淳

僕は,サマースクールで学んだことを総動員しながら,難しい講義内容を皆で教え合い,理解できるまで講師に質問することで本プログラムを乗り越えました.参加者全員志高く面白い人が多く,難しい講義や訓練,寮生活も本当に楽しかったです.また,緊急時の対応を実践で覚えるため,非常時,冷静に適切な行動が出来る人になるという目標に大きく近づくことも出来ました.本当に充実した2週間だったと思います.企画してくださった日本財団の皆様,講師の皆様,参加者の皆さん全員に感謝申し上げます.本当にありがとうございました.

※順不同

スケジュール

  • 3/5(日)

    台湾鉄道「台南駅」周辺の「Shangri-La Far Eastern, Tainan」に各自集合・宿泊(支払不要)住所: 89 Section West, University Road, Tainan 70146 Taiwan
  • 3/6(月)

    Introduction to Offshore Wind Power(OWP)
    洋上風力発電概説
  • 3/7(火)

    Basic OWP English
    洋上風力発電業界特有で使用される用語(英語)について学習します。風力発電産業全体における用語に加え、洋上風力発電産業では海事・海洋に関連する用語のほか陸上風力発電とは違う設備(例えば基礎構造物)の用語などが使用されます。
  • 3/8(水)

    Turbine System & Marine Operation
    風車システムと海洋における運用について学習します。風車内で使用される機器のほか、風車を束ねて電力系統へ送る変電施設や送電方法、陸上風力発電とは違う洋上風力発電特有の運用(例えば建設・運用に使用される船舶は何種類もあるほか、気象・海象に大きな影響を受けるという違いがあります)について学習します。
  • 3/9(木)

    Field-Trip to Taichung(台中市), Pre-assembly site, onboard CTV, onshore turbine
    台湾における風力発電の拠点港である台中へバスで移動し、現地視察を行います。陸上組立施設の見学、CTV(Crew Transfer Vehicle、作業員輸送船)への乗船、そして陸上風力発電施設の見学を予定しております。
  • 3/10(金)

    WIND ENERGY ASIA 2023 展示会見学 Kaohsiung(高雄市)
    高雄市で開催されるWIND ENERGY ASIA 2023 の視察
  • 3/13(月)

    GWO BST Working At Height(高所での作業)
    高所での作業に必要なフルハーネス等安全装備・装置に関する講習です。このモジュールは、参加者が理論及び実践訓練を通して、基礎的な個人用保護具を使用でき、遠隔地の風力発電環境において、高所で安全に作業し、高所からの基礎的な救助を包括的に実施できることを目的としています。
  • 3/14(火)

    GWO BST Fire Awareness(火災対応)
    火災の基礎知識、消火方法などの講習です。このモジュールは、参加者が火災を予防し、火災を見た際に適切な判断を行い、管理外の火災が発生した際に人員の脱出を管理し全員の安全な脱出の確保ができるようにすることを目的としています。
  • 3/15(水)

    GWO BST Manual Handling(マニュアルハンドリング)
    怪我をしないための重量物運搬方法に関する講習です。このモジュールは、風力発電業界の技術者が筋骨格損傷を起こすリスクを低減し、参加者が自身のタスクや活動を可能な限り最も安全な方法で行えるようにすることを目的としています。
  • 3/16(木)

    GWO BST Sea Survival(シーサバイバル)
    洋上における緊急避難方法、海上における生存方法に関する講習です。このモジュールは、理論及び実践訓練を通して、安全に活動し責任を与え、沿岸から設置船(及び風力発電機)又はその逆の洋上作業において正しい防護措置を教育することを目的としている。これには通常活動と洋上風力環境における緊急事態の両方が含まれます。
  • 3/17(金)

    GWO BST First Aid(応急措置)
    救命のための応急措置に関する講習。このモジュールは、参加者が生命の危機状態の兆候と症状を認識し、風力発電業界及び風力発電機環境内で安全かつ効率的な応急措置を行うことで、傷病者が次のレベルの措置を講じられるまでの間救命し更なる怪我の進行を防止することを目的としています。
  • 3/18(土)

    午前中バスで台北に移動、解散
  • 各自、帰国
  • 6月頃

    成果報告会(東京)※必要に応じてハイブリッド開催

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