名古屋大学 修士1年
大久保 尚哉
私はエネルギー業界に就職し、エネルギー資源に乏しい日本のエネルギー安定供給に貢献したいと考えています。クリーンなエネルギーでありエネルギー自給率の向上に寄与する再生可能エネルギーがどのように計画、運営されているのか学びたくて今回のセミナーに参加しました。セミナーを通じて以下の三点を学ぶことができました。
一つ目は洋上風力発電の地元への理解です。『海洋汚染や漁獲量への影響から地元の住人の方々から悉く反対されているのではないか。』と考えていました。しかしながらセミナーを通じて地方自治体の方々や漁協の方々から洋上風力発電所に対して好意的な意見を多く聞けたのが驚きでした。法人税や固定資産税、地元への寄付といった金銭面だけではなく『日本のエネルギー全体を考えたときにどこかが引き受ける必要がある』といった声が聞かれたためとても感銘を受けました。
二つ目は風力発電所における点検業務の過酷さです。高さ60mを超すナセルまで梯子を使って自分の力で暑い夏の日も凍えるような冬の日も登っていると伺いました。冷暖房設備もなく風で大きく揺れるナセルに登るのは体力的にも精神的にも過酷であると感じました。IoTを使った点検やドローンを使用した省人点検が必要でありエンジニアとして身の引き締まる思いでした。
三つ目は学生の意識の高さです。参加者それぞれが日本のエネルギーに対して危機意識を持っていて刺激を受けました。機械系では事業の上流過程を垣間見る機会が少ないため自身を啓蒙する良いきっかけとなりました。エネルギーに関してド素人であるため参加にあたり不安もたくさんありましたが参加して良かったです。