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2021/3/26
【開催報告】オンラインタイアップ!
日本財団オーシャンイノベーションコンソーシアム × 海洋研究開発機構(JAMSTEC)
「ちきゅう」掘削プロジェクトチームの一員になってミッションに取り組もう!


提供:JAMSTEC


【目的】
 日本財団オーシャンイノベーションコンソーシアムでは、海洋開発人材の育成を目的としたセミナー等を実施しています。今回は、国立研究開発法人 海洋研究開発機構とのタイアップ企画として、楽しみながら地球深部探査船「ちきゅう」の掘削プロジェクトを模擬体験するセミナーを開催しました。例年は船内に一泊し、「ちきゅう」を知り尽くす!セミナーですが、今年は新型コロナウイルス感染拡大への対応として、船内のライブ中継を組み合わせた初のオンライン開催となりました。参加学生の皆さんはチームに分かれて、現役のエンジニアの方々のサポートを得ながら、次々と出されるミッションに取り組みました。
 まだまだわからないことが多い海と地球。今回のミッションを通して、日本で唯一の科学掘削船である「ちきゅう」を支える技術、これまでの研究成果、海洋科学掘削への理解を深めることができたのではないでしょうか。参加してくれた皆さん、どうもありがとうございました!

【主催】
日本財団 オーシャンイノベーションコンソーシアム

【特別協力】
国立研究開発法人 海洋研究開発機構(JAMSTEC)

【日時】
2021年1月17日(日)12:30-17:30

【形式】
オンライン(Zoom)

【対象者】
将来日本において海洋開発に携わる意思のある、関連する技術を学ぶ日本国籍を有する大学生、大学院生


【プログラム】
12:30 開場
・出欠確認
・チーム分け、チームごとに自己紹介
13:00-13:15 イントロ
・はじめに(予定確認)
・日本財団オーシャンイノベーションコンソーシアムの紹介
13:15-14:10 講義

・海洋科学掘削 -これまでとこれから
海洋科学掘削はいつ始まり、どのように発展してきたのか?国際的な協力関係のなかで「ちきゅう」が果たしてきた役割や成果とは?講義中にミッションが出されるので、チームで議論して答えを導き出してください。

・ミッション1(クイズ・チーム内議論・解説)

・休憩
14:10-15:00 「ちきゅう」船内バーチャル見学

・「ちきゅう」との生中継でブリッジ、研究区画、ドリルフロアなどをご紹介します(舷門、船橋、デリック、ドリラーズハウス、研究区画、食堂、居室など)。
※天候等により映像のみでのご紹介となることがあります

・ミッション2(クイズ・チーム内議論・解説)

・休憩
15:00-16:45 ファイナルミッション
これまでのミッションを通して培ったチームワークと思考力で掘削プロジェクトにチャレンジ!内容は当日までのお楽しみ!
①各チーム、ブレイクアウトルームにて議論
②全員集合、各チームの解答発表
③解答評価と解説
16:45-17:00 まとめ、閉会
挨拶:JAMSTEC、日本財団
17:00-17:30 なんでも質問タイム※セミナー終了後
もっと聞きたいあなたのために!希望者にはセミナー終了後に質問タイムもあります!

【参加学生の体験談】
阿部 魁(東京海洋大学 学部3年)
 <準備中>
糸島 裕樹(神戸大学 学部3年)
 今回の地球深部探索船「ちきゅう」に関する講義、現場のオンライン中継、ミッションに参加させていただいたことは、とても貴重で今後に活かすことのできる経験になったと思います。
 私は、このように全国から参加者が集まり、講義を聞いたりミッションをこなしていくといった活動に参加したのは始めてで、また、専攻も洋上風力発電なので「ちきゅう」に関する知識はほぼありませんでした。しかし、そんな私でも講義の内容について理解することができ、ミッションに関しても専門知識はほとんど必要なくどちらかというと発想力や理論立てて物事を考え説明することを重要としていました。もしわからないことがあっても、セミナー内で何度か質問の時間を設けてくださっていたので、セミナーに参加された他の方も疑問を残すことなくセミナーを終えることが出来たと思います。
 今回オンラインでの開催ということで、実際に「ちきゅう」の中に入り見学することはできませんでしたが、移動時間などが短縮され内容の濃いセミナーになりました。特に、「ちきゅう」のバーチャル船内見学では50分という短い時間で船内の下から上まで見ることができ、途中でミッションも出題されグループで話し合うことができました。
 最後になりましたが、本セミナーの開催に協力してくださった皆様、そしてセミナーに参加し意見交換をしてくださった学生の皆さん、貴重な体験をありがとうございました。今後、「ちきゅう」や掘削などに関わることはないかもしれませんが、現在の研究にもセミナーで学んだことを活かすことが出来ると思うので、より一層頑張っていきたいと思います。
奥山 杏子(パリ政治学院 修士1年)
 私は学部で国際環境法を勉強する中で、生物多様性や海洋関連の環境問題に関心を持ち始め、海洋開発の重要性やその環境影響について好奇心が湧きました。学びが深まるほど、この分野では科学技術や理系の知識の理解が求められ、このようなセミナーを通して海洋関連の技術的側面や理系知識を吸収出来ればと思い参加を決めました。
 コロナ禍のオンラインイベントでありながら、4時間ほどの時間で常に積極的に参加し、画面を通してちきゅうの船内を見学し、乗組員の方々と中継で話を聞くことができとても充実した時間でした。
 このセミナーは特に海底の採掘の研究に焦点を絞り、マントルや海底の地層の採取について学ぶことができる内容でした。学部生から修士1年生という多様な興味関心と経験をもった参加者がいるなか、楽しいクイズ形式の「ミッション」をこなしていき、与えられる情報を自分のものとして直ぐに問題に適応させて吸収できます。そしてセミナーの最後においてメンターの方がおっしゃっていた「誰も答えのない質問に対して、理屈だって答えを出す」という分野に関係なく役立つ姿勢についてのメッセージも印象的な言葉でした。
 何に関しても学ぶためには先ず一歩を踏み出して、その分野のイベントに参加することが一番の近道だと思います。文系・理系、海洋問題、技術の知識や経験を問わずー地球に残る有数の未開な地域である海底について是非この素晴らしいセミナーを通して学び、体験してみてください!
沖川 由紀(東京海洋大学 学部3年)
 私は現在船舶についてや船舶の主機関やその周りの機器について学んでいます。その過程で船舶のみならず、海に関する仕事に興味を持つようになり、海について広く知りたいと考え、今回のセミナーに参加させていただきました。
今回のセミナーは対面ではなく、オンラインでの開催でした。実際に乗船し施設や機器を見られなかったのは少し残念でしたが、オンラインならではの工夫がたくさん詰められた、とても楽しく有意義な時間でした。その工夫のひとつとして、ネット上でちきゅうの全体見取り図上をカーソルで移動できるものがありました。それを用いて、「船内で有毒ガスが漏れた」という緊急事態時にどこに逃げるのが正しいかという課題で、実際に自分の分身を動かして回答するというのがとても面白かったです。これは全体図が見えていたからこそより理解が深められた例のひとつと思いました。
 グループでのミッションワークでは、講義の内容を皆でアウトプットしつつそれぞれの意見をまとめることで、より理解が深められました。また、限られた時間の中で初対面の人達と意見をまとめ発表する際、グループ内で自分の役割をしっかり全うすることでスムーズに話し合いが進められるということを実感することができました。
 今回のセミナーで私はマントルを目指すという掘削のロマンや、乗組員や研究員の方々の熱意を知ることが出来ました。 とても素敵な経験をありがとうございました。
黒郷 柾(水産大学校 学部1年)
<準備中>
小原 雄登(東京経済大学 学部2年)
 今回は、オンラインでちきゅうのことや海洋掘削技術について自分が知らないことを多く知れたという点で参加して非常に良かったです。参加する前は、海洋掘削技術やちきゅうについてほとんど知らなかったですし、ましてや自分は経済系の大学に通っているため、海洋や船舶などの知識すら人並みにしかなかったため、このイベントに参加しても大丈夫か不安でした。しかし、参加することで自分が知らない分野について理解を深めることで、自分の将来の選択肢を増やしたいと思い、参加させていただきました。
  当日はまず講義から始まりましたが、JAMSTECの方が海洋掘削技術の歴史や現状、これからについてお話していただき、まったく基礎知識がない自分でもとても分かりやすくて、この講義だけでも多くの知識を学ぶことができました。次にちきゅうの船内を本物の船内と中継を結びながら見学させていただきましたが、ここでも実際に働いている人の話を聞くことができ、実際に船内にいるのと同じくらい沢山のことを見たり聞いたりできたので、非常に良い経験になりました。
  そして、自分が最も満足度が高かったのはファイナルミッションです。ここでは、これまで学んできたことを活かして、チームのみんなと協力して一つの答えを導き出すことができました。メンターの方やヘルプデスクの方も私の些細な疑問にとても丁寧に答えて下さり、この活動でしか得られない知識や経験をたくさん得ることができました。最終的に自分たちのチームが優勝できたことやヘルプデスクの方からお褒めの言葉を頂けたことは本当に嬉しかったです。
  今回のイベント参加を通じて、海洋掘削技術に非常に関心を持ち、将来の選択肢の1つに入れたいと思えるくらい多くの学びや経験があった。このような貴重な場をご提供くださった日本財団・JAMSTECの関係者様に御礼申し上げます。本当にありがとうございました。次は実際にちきゅうを見に行きたいです!
北村 大地(神戸大学 学部3年)
 今回本セミナーに参加させていただけたことは、とても貴重な体験となり、半日間とても楽しみながら参加できました。私は商船系の学部に所属しており、ちきゅうを運航するオフィサーに興味があり応募いたしました。セミナーのなかでは、オフィサー以外にも多くの研究者・技術者がちきゅうに関わっており、その規模の大きさに驚かされました。
 ちきゅうを運航する使命として「巨大地震の謎を解く」「生命の謎を探る」「マントルまで掘る」「地球の歴史を知る」と大きく4つの使命があり、それに向けて日々研究・開発を進めていると知り、よりちきゅうに関しての興味・関心が湧きました。セミナー内では、開発プロジェクトを立てる際の過程やどうやって海底を掘るのか、これまでのチャレンジ等、なかなか深く知る機会がないよいなものも多く取り扱っていただき、有意義な時間の連続でした。
 ミッションでは、簡単な問題から未だ答えが出ていないような問題まで幅広く出題され、非常に頭を悩ませながらも何とかチームメンバーと解決に向け議論を重ねた経験は一つの大きな財産です。
 最後に、セミナーに協力していただいたJAMSTECの方々と日本財団オーシャンイノベーションコンソーシアムの方々に感謝いたします。ありがとうございました。
小杉 采葉(滋賀県立大学 学部1年)
 私はちきゅうがとても好きなので、ちきゅうについてより詳しく知りたいと思い、セミナーに応募しました。
 ちきゅうセミナーに参加してみて、掘削計画を立てる体験や、ちきゅうの内部の施設や機械について詳しく知ることなど、貴重な体験ができました。私が特に印象に残ったプログラムは、ミッションでした。ミッションでは、予想されるリスクや、作業が滞ったり緊急事態が起きたりして時間が足りなくならないようにする工夫など、様々なことに考えをめぐらせる必要がありました。ミッションが終わった後は、皆さんの答えを聴いて、自分が気づかなかったリスクや可能性に、気づくことができました。このことから私は、普段の生活でも様々なリスクや別のやり方を考えること、他の人の話を聴いて、自分の視野を広げることが大切だと感じました。また同時に、専門的な知識や計画にも触れることができたので、貴重な体験になったと思います。さらに私は、参加以前と比べて、海洋開発への関心が高まったと感じました。セミナーで紹介された内容や、他の大学の方が話しているのを聴いたことから、様々な分野から海洋開発に携わることができるのだなと感じました。
 今後も、海洋開発に関する情報を得ていけたら良いと思いました。
佐々木 勇人(北海道大学 学部2年)
 私は地球惑星科学の専門ではなく、単にJAMSTECが好きで「ちきゅう」が好きという理由で参加させていただきました。憧れの「ちきゅう」や、その乗組員の方々の姿を、そして現場の声を聴けたことが非常に興奮しました。
 異例のオンラインでの開催となった今回のセミナーですが、行われた見学プログラムやミッションはどれも満足度の高い内容でした。日本の海洋開発分野の最先端で日々どのような行程で研究が為されているのか、その行程におけるリスクや課題、コスト、「ちきゅう」のこれまでとこれからのお話など、様々な講義をしていただきました。
 私は、将来的に海洋開発の現場(船上)、特に船舶の運用や技術開発の分野に従事したいと考えており、今回のセミナーにおける研究船の運用を想定したミッションが、特にその分野を反映しているものであったため、大きな学びとなりました。実際の海域選定を模した簡単なディスカッションでしたが、海洋開発の最前線だからこそ「未知」というものが重要な成果でもあり、大きな障壁ともなり得るということを知ることができました。海洋や地球の内部に関する研究は未だ発展途上にありますが、海洋大国である日本が世界をリードしていく、その一員として働く人々の姿が強く印象に残りました。
 最後になりましたが、このような状況下で企画してくださった日本財団オーシャンイノベーションコンソーシアム様、ご協力いただいたJAMSTEC並びにちきゅうのクルーの方々に深く感謝申し上げます。ありがとうございました。
笹沼 菜々子(弘前大学 修士1年)
 今回、日本財団オーシャンイノベーションコンソーシアム×海洋研究開発機構(JAMSTEC)のオンラインイベントに参加した理由は2つあります。
 まず、地球を掘削する「ちきゅう」の役割や今までどういった活躍を詳しく知りたかったというのがあります。新聞やテレビなどで「ちきゅう」の存在は知っていましたが、具体的にどういった作業を行うことができ、過去にどのような活動があったのか全く知りませんでした。このイベントに参加したことにより、地球の何千メートルも深い掘削作業には、様々な苦悩や試行錯誤があることがわかりました。また、日本の技術や取り組みは、世界においてトップレベルであることを知り、私たち若者に希望を与えてくれました。イベントでは、学生同士でチームになり、地球掘削に関するミッションについて考えました。大学も学ぶ分野も異なる学生たちと、多角的な視点で意見を出し合い、説得力のある理由を導き、オンラインイベントにも関わらず、積極的な意見交換ができたと思います。
 次に、「ちきゅう」に携わるJAMSTECの方々が、普段どのような仕事をしているのか、生の声を聞きたかったからです。「ちきゅう」自体については、ニュースで大きく取り上げらますが、そこで働く人々については、あまり焦点を置かれていません。そのため、是非、JAMSTECで働く人と実際に話を聞いて、働き方を見てみたいと思いました。バーチャル船体見学として、中継で「ちきゅう」にいる方々とつながり、船体の中や仕事ぶりを拝見し、実際の現場の大変さを知ることができました。
 コロナ禍にもかかわらず、普段、目にすることのない「ちきゅう」の中やそこで働く方々との交流ができたこと、心から感謝します。
塩田 勇人(慶應義塾大学 学部2年)
 自分でも考えたり、その考えを発表したりしながらイベントに参加することができたので、講義内容についてより深く学ぶことができました。こういったイベントがより多くの学生に参加してもらえるようになるといいなと思いました。ありがとうございました。
武井 月海(東海大学 学部3年)
今回、オンラインではありましたが、地球深部探査船「ちきゅう」の掘削プロジェクトに参加することが出来き、とてもいい経験が出来たと有難く思います。
 私がこのイベントに参加したきっかけは、通っている大学の近くに清水港があり、そこによく「ちきゅう」が止まっていたからです。最初、見たときは、すごく明るく豪華客船かと思ったのですが、大学に通う先輩に、あれは「ちきゅう」と言って、海底の土を調査する調査船だと教えてもらい、興味を持ちました。私は大学で海洋生物を学んでいますが、生物だけではなく、海洋生物を取り巻く環境とはどのようなものなのか、また、それを調査している調査船とは何か知りたいと思い、参加を決めました。
 実際に参加してみると、JAMSTECの主催者さん達の努力もあり、オンラインでもとても満足のいく講義内容でした。特に私がとても良かったと感じた部分は、2つあります。
 1つは掘削船「ちきゅう」の見取り図を使って、オンラインで参加者たちが自分のアイコンを操作し、出されたお題に沿って移動するものです。「ちきゅう」には、乗ったことはありませんが、動画もあり、まるで乗船しているように感じたことや、見取り図での移動なので、自分がどの位置にいるのが分かり、「ちきゅう」の内部を深く知れたと感じています。
 2つ目は、実際に働いている人とお話する機会や、今回一緒に参加した方達と話し合いながら進めることが出来た点です。色んな人と話すことは、沢山の考えに触れる機会なので、とても勉強になります。また、実際に働いている人と話すことは、専門の方の意見が聞けるので、とても有意義な時間でした。
 全体を通して、「ちきゅう」を知る以外にも、学べたことが多くあり、とても価値のある時間を過ごせたと感じます。JAMSTECの皆様やこの企画に関わった方々、このような貴重な時間を作っていただき、有難うございました。とても楽しかったです。
武田 与(東北大学 学部1年)
 研究者の方々と直接お話し出来る貴重なチャンスを頂けたこと、本当に感謝しています。また、ちきゅうへ自分と同じ憧れを抱く学生との新たな出会いも、とてもワクワクドキドキに溢れていました。ちきゅうの掘削ミッションを通して、チームの仲間と成功を目指し知恵を寄せ合う経験は、まるで本当に掘削プロジェクトに参加するメンバーになったかのようでした。答えのない問題において価値を見出すためには、答えを求めるメンバー全員の真剣な姿勢と熱意、そしてそのプロセスを含めた答えを他者に理解させるプレゼン力、これらが鍵になるのだと痛感しました。
 そして何より、私が今までちきゅうに憧れて、ちきゅうに関わる様々な人を羨ましいと思っていた理由が、ここにあったのだと気付きました。関係者の皆さんがちきゅうのミッションに真剣な姿勢で熱意を持って挑み、ちきゅうの魅力を発信し続け、そして特にちきゅうがそんな多くの人々の夢を乗せる船だからこそ、こんなにちきゅうに昔から惹きつけられていたのです。
 セミナーに参加してちきゅうの魅力をより深く知ってしまったからには、これからも私は私なりに、自分がちきゅうに関われる道を探し続けていきたいと思います。本当に素敵な時間をありがとうございました。
竹山 翔悟(早稲田大学 学部3年)
 私は現在地球科学を専攻し、構造地質学分野の研究をしています。この度は科学掘削船「ちきゅう」や日本の海洋開発について知見を広げたいとの思いで参加いたしました。  今年度のセミナーは対面での実施が難しい状況下で初のオンラインでの開催でした。「ちきゅう」に乗船できなかったのは無念ですが、工夫がなされたプログラムで今回セミナーに参加できたのは大変有意義な機会になりました。  船内との中継では乗組員の方々に直接ご説明していただき、写真で見るよりもずっと臨場感と迫力を感じました。ミッションではチームごとに得点を競い合う形式が取り入れられ、正解がない中でいかに論理的な考えをもって答えを決定できるかという研究の難しさと奥深さを体験できました。特にファイナルミッションでは各チームとも短時間の中でよく議論を重ねたことがわかる発表で感心させられることや新たな発見が多くありました。最前線で研究されている方々のお話を聞けることに加え、チームディスカッションの中で制限時間が短く感じるくらい活発なやり取りをかわせたことはとても貴重な経験になりました。  今回セミナーに参加して海洋開発、科学掘削の歴史と技術について理解が深まったのはもちろんのこと、将来「ちきゅう」のプロジェクトに関わり地球の地下深部についての未知を切り開く一員になりたいと思いました。  最後に例年通りとはいかない中で今年度も本セミナーを開催していただいた日本財団オーシャンイノベーションコンソーシアムの皆様、JAMSTECの皆様、開催にあたり準備してくださった関係者の皆様、参加者皆さまに御礼を申し上げます。ありがとうございました。この度は乗船は叶いませんでしたが今後いつの日か、一日でも早く実際に「ちきゅう」にのれる機会を楽しみにしています。
戸塚 千尋(東海大学 学部2年)
<準備中>
平井 智望(島根大学 学部3年)
 私は、海洋開発にとても興味があって参加した人間ではありません。ちきゅうの見学ができる点に惹かれて参加を決めました。しかし、このセミナーは私に新しい気づきを与えてくれました。
 私がちきゅうに興味を持ったのは、大学の授業でした。研究者としてちきゅうに乗った先生が、授業の中で話をしてくださいました。地球の内部構造が当たり前のように教科書や授業の中で出てくるのに、誰もマントルまでたどり着いたことがない。それを可能にしようとしている船と知り、興味を持ちました。
 去年の秋、セミナーの存在を知りました。オンラインで島根からでも参加しやすい!と感動しました。海洋開発について少ししか興味がないという不安もありましたが、好奇心が勝ち、思い切って申し込みました。
 セミナーでよかった点はいくつかありますが、2つについて述べます。
 1つ目は、さまざまな人と出会えた点です。専門が異なる人たち、でも海洋開発に興味があるという共通点がありました。そんな人たちとセミナーを通して関わることができたことは、私にとって刺激になりました。
 2つ目は、答えのない課題に取り組めたことです。ミッションには、出された目標を達成するために掘削計画を考えるものなどがありました。答えのない課題に挑むのは大変だなと感じましたが、わくわくしました。
 このセミナーを通して、海洋開発について知らないまま遠ざけていたので、もっと知りたいと思いました。よく知ったうえで海洋開発分野に進みたいかを考えてみたいです。
 そして、いつかオンラインではなく実際にちきゅうを見学したいです。
 素敵な機会をありがとうございました。
細野 日向子(日本大学 学部4年)
 遠くの小惑星のサンプルを採取することが可能となった時代に、私たちの暮らす地球では、地下数kmの深さにあるサンプルを採取することでさえ困難を極めています。ちきゅうは科学調査船として大深度掘削に取り組み、地球深部の生命、地震活動などの解明や資源開発の分野の発展に貢献しています。
 今回本セミナーに参加したことで、ちきゅうのことをより一層深く知り、幅広い分野で活躍する同年代の方々と交流することができました。セミナーは講義と船内見学で構成されており、その中で班に分かれミッションを進めていきました。
 私は大学で地球科学を学んでいるため、ちきゅうの研究成果に関する講義が一番興味深かったです。また、他の参加者の方々も熱心に講義を聞いており、良い刺激になりました。ミッションの時間では、正解のない問題に取り組み、様々な意見を聞くことができました。5時間という限られた時間でしたが、非常に濃く、とても貴重な体験となりました。
 ちきゅうは大きな船であり、乗船している人が互いに協力をして成果を上げていきます。その中で予期せぬトラブルに十分に備え、連携を取ることの大切さを学びました。私自身、普段行っている実験や野外調査では危険を伴うことがあるので、非常に勉強になりました。
 最後に、今回COVID-19の影響によりオンライン開催となりましたが、このようなセミナーを開催・運営してくださった関係者の皆様に感謝申し上げます。
満留 由来(琉球大学 修士1年)
 私は大学院で海底の泥火山についての研究をしており、普段はピストンコアラーやマルチコアサンプラーで採取された堆積物のデータを扱っています。研究の中で、現在調査している海域の比較対象として熊野海盆におけるIODPのデータを見る機会があり、普段扱うデータの何百倍もある深度に驚いたのを覚えています。そのため、ちきゅうでは海底下数kmまでの掘削方法、掘削する際に大変なことや障害となっているものは何なのか、具体的に知りたいと思い、このオンラインセミナーに応募しました。
 セミナーでは掘削が始まってからの歴史や掘削に使うツール、作業を行う上で大変なことなどを知ることができ、とても勉強になりました。ミッションでは思考力の要る問題が多く出題され、掘削のことを知ることができたのはもちろん、課題に対して短い時間の中で真剣に向き合うという面でも私にとってとても良い機会となりました。セミナーを通して改めて海底における掘削の大変さが分かり、掘削に関わる全ての方々が大きな1つのゴールを目指して試行錯誤して努力されている、その熱意に感銘を受けました。私は現在就職活動中であるため、自分の興味のある分野の仕事に就き、そのような熱意を持って仕事に関わっていきたいと強く思いました。
 今回、セミナー前に疑問に思っていたことや詳しく知りたいことを多く知ることができたので、とても有意義な時間を過ごすことができました。
 今回オンライン開催で大変な中、このような機会を設けてくださった日本財団オーシャンコンソーシアムの皆様、JAMSTECの皆様、ちきゅうの乗組員の皆様に感謝申し上げます。
渡邉 康平(横浜国立大学 学部2年)
 今回は現場体験セミナーに参加させて頂けてありがとうございます。
 私は元々海洋開発に興味があり、そのため大学も船舶・海洋工学系の学科に進学しました。私の興味がある分野は海洋開発の中でも、今回「ちきゅう」が携わっている海底資源や海底調査ではなく洋上風力発電でした。
 あまりなじみの無い海底探査に関するセミナーに参加することに最初は迷いがありました。しかしセミナーが始まってしまうと、海底地質探査の深い歴史や掘削方法など面白くて印象に残ることばかりでした。大学の授業で触れた内容でかつ忘れてしまっていた事もありましたが、今回のセミナーを通じて確固たる自分の知識にする事ができました。ミッションプログラムでは、他分野を専攻とする学生との意見を交えることで自分にはない考え方を学ぶことができました。
 今回の現場体験セミナーに大変満足していおります。

【参考情報】
2019年9月体験談
2018年9月体験談
2018年3月体験談
2017年体験談


【問い合わせ】
〒107-8404 東京都港区赤坂1-2-2 
日本財団オーシャンイノベーションコンソーシアム事務局 
TEL: (03) 6229-2611 / FAX (03) 6229-2626
E-mail: ocean_innovator@ps.nippon-foundation.or.jp

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