03探鉱
鉱区を取得すると、物理調査船を利用して取得した鉱区内の物理探査等の調査が行われます。
エネルギーとして我々の生活を支える石油・天然ガスは、陸上だけでなく、海洋にも数多く存在しています。
石油・天然ガスの消費量は年々増加しており、これに伴い海洋石油・天然ガスの割合が上昇し、世界全体の生産量の約3割を占めるようになっています。
また、新たに発見された石油・天然ガスの約6割を海洋が占める、と言われています。
図)大水深での海洋石油開発のフィールド(JOGMEC 調査部)
図)海洋石油・天然ガス開発の水深
また、対象フィールドの水深は年々深くなっており、現在、最も深い水深に対応する海洋石油生産設備は、2012 年 2 月からメキシコ湾(水深 2600 メートル)で稼働しています。
石油や天然ガスを発見し生産を開始するまでには、長い期間を必要とします。
開発工程は基本的に陸上と同じであり、鉱区を取得した後、探鉱、試掘、開発、生産、輸送といった流れになります。
図)海洋石油・天然ガス開発の工程
鉱区を取得すると、物理調査船を利用して取得した鉱区内の物理探査等の調査が行われます。
探鉱で有望と判断された場合、掘削設備を用いて海底下に坑井を掘り、油・ガス層の存在およびその広がりについて調査が行われます。
試掘して油・ガス層の存在が確認され、事業採算性に合うと判断された場合、掘削設備を用いて生産用の坑井が設置されます。生産用の坑井の設置と並行して生産設備の設計・建設が行われます。
海底から生産される油層流体は、通常ガスや水その他の不純物を含んでいるため、生産設備に搭載された装置で、原油、ガス、随伴水等に分離します。分離された原油は生産設備の貯油タンクに貯蔵されます。
生産設備の貯油タンクに貯蔵された原油は、定期的に配船される輸送タンカーに積み出され輸送されます。