海洋石油・天然ガス開発の工程として、探鉱、試掘、開発、生産、輸送という流れをとります。2015年度には、開発に世界全体で30兆を超える投資が行われており、海洋石油・天然ガス開発は一大産業となっています。
産業構造は、開発の操業主体となるオペレーター、オペレーターから探鉱、掘削等の業務を請け負うコントラクター、開発にかかわる設備や機器を製造するマニュファクチャラーの3層で形成されています。
輸送に利用する設備
海上設備で生産された石油・天然ガスは、パイプラインやシャトル・タンカーによって陸上基地まで輸送され、そこからさらに原油タンカーやLNG船等によって消費地の受入基地に輸送され、タンクローリーやパイプラインを通じて消費者のもとに届けられます。
原油タンカー/シャトル・タンカー
タンカーは、原油を輸送するための船で、船内に貯蔵用の大型タンクを搭載しています。パイプラインによって陸上基地に輸送された原油を消費地の受入基地に輸送する際に用いられます。シャトル・タンカーは、DPSを搭載したタンカーで、貯蔵機器を備えた浮体式設備から原油を直接積み下ろし、、消費地の受入基地まで輸送することができます。
LNG船
LNG船は、液化された天然ガスを輸送する船。天然ガスは液化すると容積が600分の1になるため、船で輸送する際は液化した状態で運ばれる。天然ガスの沸点はマイナス162度と非常に低温なため、液化天然ガス(LNG)を貯蔵するタンクは、高性能の断熱材で覆われています。