この度私は、コンソーシアムの支援のもと海洋開発をテーマとする4週間のサマースクールプログラムに参加させていただきました。
石油掘削拠点として名高いスコットランドの都市Aberdeenに滞在し、Robert Gordon Universityの先進的で包括的な教育プログラムを受けました。
写真)修了式にて(Courtesy of Robert Gordon University)
座学の講義よりもグループワークとプレゼンテーション発表に重点を置いたユニークなカリキュラムで、実践的な力が身に付きました。 すべての講義が英語で技術的な用語も含むため、最初は言葉の内容を理解するだけも大変苦労しました。わからない単語を調べたり聞き取った内容を教えあったりするうちに、終盤には速いスピードの説明でもついていけるようになり質問もできるようになりました。
グループワークではBusiness、Government、Communityの3班に分かれて再生可能エネルギーの新しいプロジェクトを立案するという課題に取り組みました。技術以外の部分について考える機会はこれまでになく、多角的に捉 えることができるようになりました。チームごとの成果をプレゼンテーションにアウトプットして発表しました。
プレゼンテーション発表が毎日課された週もあり、日常会話ではない専門的な内容を英語で表現することの難しさを痛感しました。フィードバックをもらいながら発表技術を磨き、最終発表会では業界の第一線で活躍されている方々を審査員として招き講評をいただきました。
またオークニー諸島への5日間のフィールドトリップでは、潮流発電の実証試験施設や風力発電システムの制御を行う電力会社などへの訪問を通じて、島全体への電力供給システムがいかに工夫されているか学びました。現場の空気を肌で感じるという日本では得られない貴重な経験をさせていただきました。
写真)ストーンヘブンにて
海外で働くことについて
現地で海洋産業に従事する日本人の方にお会いする機会も多くあり、政府や企業の方からもお話を頂きました。国際的な現場で働くことに対し興味を抱くようになり、自分の将来の選択肢の一つとして考えるきっかけとなりました。参加者について
同行した14人の参加者とは4週間ものあいだ海外で苦楽を共にし、親交を深めました。出身大学の異なる学部3年から修士1年までの学生がそれぞれ目的意識と高い志をもって参加し、積極的な議論や知識共有を通じて密な時間を共有できました。自分のバックグラウンドについて
大学院での専攻は船舶工学特に数値流体力学による船舶まわりの流体シミュレーションです。海洋開発は船舶工学の領域と重複する部分が多く、現在の研究にも応用が利くと思います。また就職活動以降の将来的なキャリアにもこのサマースクールで学んだことが活かせる機会が必ずあると思います。