コンソーシアムの支援で、「スコットランドで海洋開発を学ぶ」サマースクールに1ヶ月間参加してきました。スコットランドはアバディーンを中心としたオフショア石油開発、オークニー諸島を中心とした海洋再生エネルギーの2つのフィールドでの先端地域です。サマースクールでは、前者を多くの海洋開発人材を輩出しているロバート・ゴードン大学で、後者をオークニー諸島での現地調査を通して学ぶことができます。
写真)修了式にて(Courtesy of Robert Gordon University)
日本人の私達にとって、英語での講義を受けること自体が最初は苦しく、そして刺激的です。また、スコットランドでは「ただ聞く」講義よりも、課題を与えられグループで数時間以内に話し合って提案をプレゼンする、といった形式の講義が主です。その中で議論の進め方、求められている方向性の捉え方、限られた時間の中で課題に対して様々な側面から考えることを身に着けていくことができるようになってきます。最終発表では海洋再生可能エネルギーを用いたプロジェクトについて、「Government」「Community」「Business」の立場から提案を求められます。
最終週はメンバーの部屋に泊まりこんで発表練習漬けの日々を送ります。
写真)RGUの学生を招きパーティ
オークニー諸島では最終発表でも着目した「3つの立場」がベストな関係を築くことで再生可能エネルギープロジェクトを成功させています。普段エンジニアリングだけに絞って物事を見がちな私にとって、衝撃的な体験でした。スコットランドでは、アバディーン駅から見える作業船にも、オークニー諸島の丘の上に立つ風力発電機にも、日本が学ぶべき「海洋開発のノウハウ」をここには書ききれないくらい目にすることができます。日本に帰って、自分の海洋開発に関わる将来像を考える上で、自分の研究に向き合う上で、スコットランドで見つけたピースをはめ合わせていきたいと考えています。