写真)Statoil社にて
写真)プレーケシュトーレンにて
今回のインターンシップでは、私は洋上風力発電事業に係る日本企業のサプライチェーンに関して主に携わることとなりました。具体的には、洋上風車を日本に建造することとなった場合、風車を係留するための鎖やアンカー、送電のための海底ケーブルなどといった個々を構成している部品は、一体どこの会社が供給しているのか、または供給可能であるのかといったことを調査しました。また、東京大学からのインターン生と二人で洋上風車に関するプロジェクトの進捗具合、法制度の調査、洋上風力発電事業における各省庁の役割、さらには洋上風力発電事業を推進するにあたって有用となりうる風や波浪、海底地質、系統連系等の既存のGISや情報を可能な限り調べ上げ、それらを適宜英訳しつつ報告しました。
所感としては、一般的な日本企業でのインターンシップにありがちな、社内を一通り見学して仕事の一部を体験学習形式で学ぶといった1週間程度のものではなく、実際に給料を頂いて、3ヵ月半の間プロジェクトに携わる社員の一人として会社で働いている感覚でした。
また、社内には日本人社員が一人もおらず、私たちが伝える情報によって日本における数百億単位のプロジェクトの是非が左右されるといっても過言ではないため、相応の緊張もありました。ですが、全て英語で行われる社内でのミーティングやプレゼン、メールのやりとり等大変なことも多々ありましたが、日本のインターンシップでは決して味わうことのできないような、貴重な”リアル”職業体験をすることができたのは、私にとって非常に大きな糧となりました。
また、私が強く感じたことは今後の日本の海洋開発産業の発展のためには、今回の貴重なインターンシップでの経験を次の世代に伝えていく義務が私にあると考えております。私自身元々は英語が大の苦手であったため、どのようにしてそれを克服し、現在のStatoil社のインターンシップ獲得までたどり着くことが出来たのか。社会人ではなく学生である私が、現状の海洋開発産業の実態を交えつつ高校生や大学1,2年生の若い世代にこれらの実体験を伝えていくことは大変有意義なものであると考えております。
私が学生である間に、可能な限りそういった場を創りだしていくことを今後の目標として、私の総括・所感といたします。
写真)世界初の浮体式洋上風車Hywind