コンソーシアムの支援により、ロバートゴードン大学で行われたサマースクールプログラムに参加させていただきました。サマースクールのテーマは「Marine Renewable Energy」です。
スコットランドは、海洋再生可能エネルギー分野では世界をリードしており、その技術を学ぶために日本の海洋工学を専攻する15人の学生とともに今回のプログラムに参加させていただきました。
写真)プロジェクト発表の様子
Government、Business、Community班に分かれそれぞれの立場から日本に再生可能エネルギーを導入する方法を考える
オークニー諸島が再生可能エネルギーによる電力供給に成功した理由や背景、デバイスの説名等
Oil&gas、潮流発電、波力発電、洋上風力発電に関する基礎的な学習
写真)修了式にて (Courtesy of Robert Gordon University)
サマースクールでの主な活動は以下の通りです。
オークニー諸島での研修では、オークニーが再生可能エネルギーを導入することに成功した理由や導入するに至った背景などを講義していただきました。
また、EMECの実証試験サイトの見学や潮流発電のデバイスを作成している会社の訪問などをさせていただきました。オークニーが再生可能エネルギーの導入に成功した理由としては、島民が電力の供給源として再生可能エネルギーを所望したことや、政府やEUからの支援があったことが大きいと思います。実際にこれから日本に導入することになるとオークニーの例をそのまま当てはめることは難しいので、日本に合った方法をまず初めに考えなければならないと感じました。
また、教育や文化的な違いなのかイギリスの人は環境問題への理 解や関心が日本人よりも深いと思いました。国民の環境への意識 が再生可能エネルギーの導入を後押ししているのではないかと感じました。
グループワークではGovernment、Business、Community班に分かれそれぞれの立場から日本に再生可能エネルギーを導入する方法を考えました。グループワークを通じて今まであまり馴染みのなかった分野であった再生可能エネルギーに関する知識を得ることができました。グループワークをするにあたり意外にも困難であると感じたことは、異なる考えを持った人と一つのゴールを設定し、そのゴールを達成するための手法について意見をまとめることです。自分の意見を正しく伝えて理解してもらえるために、いかに論理的に話すことが重要であるかがわかりました。今後仕事をする上で他者とのかかわり方は非常に重要になると思いますが、グループワークを通じて意外にもそういうことを考えさせられました。
私は専攻が造船工学ということもあり、再生可能エネルギーに関する知識は不足しておりました。今回のサマースクールでは再生可能エネルギー分野が発達しているイギリス・スコットランドで講義を受け、実際にデバイスを目にすることができ、この分野への理解が深まるとともに今後の課題に関して考える機会を得ることができました。日本に帰国した後も今回のサマースクールで得られた知識を基にさらなる海洋再生可能エネルギーへの理解を深めていきたいと思います。