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2016/12/22【開催報告】 2016年12月17-19日開催 浮体式洋上風車「はえんかぜ」を見に行こう!

2016年度「長崎県五島市浮体式洋上風力発電施設見学事業(現場体験セミナー)」

【目的】
日本財団オーシャンイノベーションコンソーシアムでは、海洋開発人材の育成のため、海洋開発に関連する講義と現場視察を組み合わせたセミナー等を実施しています。今回のセミナーでは、今後更なる導入拡大が見込まれる世界の洋上風力発電事業の現況や技術を学ぶとともに、洋上風力発電施設の現場見学、および運転開始後の保守管理に活用が期待される海中ロボットの制作・実機操縦を体験し、理解を深めることを目的として開催しました。

【主催】 日本財団 オーシャンイノベーションコンソーシアム

【協力】
NPO法人 長崎海洋産業クラスター形成推進協議会
長崎県五島市
長崎大学
長崎総合科学大学
(有)利光設計事務所
株式会社 渋谷潜水工業
一般社団法人 五島市観光協会
一般社団法人 海洋エネルギー漁業共生センター
一般社団法人 日本漁場藻場研究所

【実施期間】 2016年12月17日(土)-19日(月) ※2泊3日

【開催場所】 長崎県長崎市および五島市

【対象者】
海洋開発の分野において、将来活躍することを目指している方で、以下の条件を全て満たす方。
・本セミナー終了後、海洋開発分野において、活躍する意志および可能性がある方
・所属大学の指導教員等からの承諾を受けられる方
・応募時点で日本国内の大学・大学院に在籍している日本国籍の学生
・応募時点で日本国内の大学・大学院に在籍している工学系の学生(学部3年生以上)

【現地プログラムコーディネーター】
●松浦 正己 氏
・NPO法人 長崎海洋産業クラスター形成推進協議会 統括コーディネーター
・経歴:三菱重工業株式会社 長崎研究所 主席研究員・国立研究開発法人 海洋研究開発機構(JAMSTEC) 海洋工学センター 海洋技術開発部長
・専門:船舶・海洋工学、流体力学

●木村 誠一郎 氏
・NPO法人 長崎海洋産業クラスター形成推進協議会 支援コーディネーター
・経歴:三菱重工業株式会社 長崎研究所 ターボ機械研究室
・専門:水素利用工学、低温工学
詳しくはこちら➡松下政経塾のウエブサイト

【プログラム】

写真)最終日関係者の皆さんと

写真)はえんかぜ

12月17日(土) 午後
13:00 長崎出島インキュベータ(D-FLAG)に集合
13:00-13:30 オリエンテーション(主催者挨拶、自己紹介、セミナー内容説明)
13:30-14:40 講義:環境保全型の水産業
講師:長崎大学 征矢野 清  教授
14:50-16:00 講義:海洋構造物の開発について
講師:長崎総合科学大学 池上 国広 特命教授
16:10-17:20 講義:船舶の設計建造に関する総合技術
講師:(有)利光設計事務所 利光 一紀 社長
17:30-18:00 講話:五島の漁業と再生可能エネルギー
講師:熊川 長吉氏(五島ふくえ漁業協同組合、 代表理事組合長)
夕方 講義:水中機器の技術と実習内容について
講師・指導:長崎総合科学大学 松岡 和彦 准教授、佐藤 雅紀 准教授
長崎市内泊
12月18日(日) 午前
8:20 長崎総合科学大学に集合
8:30-12:00 実習:ROVキットの組み立てと試験等
講師・指導:長崎総合科学大学 松岡 和彦 准教授、佐藤 雅紀 准教授

※米国!nventivity社製の教育用ROVを使用。

12:00-12:45 昼食
午後
12:45-14:20 実習:ROVキットの組み立てと試験等(続き)
15:20-17:10 長崎大波止ターミナルから五島市へ移動(ジェットフォイル)
五島市へ移動後、 民泊施設に移動
12月19日(月) 午前
6:20-7:50 漁業体験(刺し網漁)
場所:大浜漁港
9:00-9:25 海洋エネルギー漁業共生センターへ移動
9:30-10:45 講義:水中作業の実際や漁業協調について
講師:㈱渋谷潜水工業 代表取締役 渋谷 正信氏

ROV実機見学
10:45-11:00 山崎漁港に移動
11:00-11:40 浮体式洋上風車「はえんかぜ」見学
説明:五島市役所再生可能エネルギー推進室 三井寛之主査
2メガワットの浮体式洋上風力発電所の直近まで船で向かい、見学。
11:40-12:10 水素燃料電池船試乗体験「長吉丸」
説明:五島市役所再生可能エネルギー推進室 三井寛之主査
洋上風力発電所から発電された電気を分解し作った水素で走る、日本初の水素燃料電池船「長吉丸」に試乗し、クリーンで静かな未来の漁船を体験。
午後
12:10-13:00 昼食
13:00-14:00 実習:実機ROV操縦体験
講師・指導:渋谷 正信氏、渋谷潜水工業の皆様
海中作業および海洋工事に実際に使われるROVを操縦し、保守・管理における課題について学ぶ。
14:00-14:30 修了式 ※履修証明書を授与。
14:45-15:00 福江港へ移動後、解散
講師情報
講師:
長崎大学 征矢野(そやの) 清 教授
経歴:
長崎大学海洋未来イノベーション機構 環東シナ海環境資源研究センター所属。海洋未来イノベーション機構副機構長。環東シナ海環境資源研究センターセンター長。
詳しくはこちら→征矢野研究室のウエブサイト
講師:
長崎総合科学大学 池上 国広 特命教授
経歴:
佐賀県生まれ。九州大学にて工学博士を取得。専門は、船舶・海洋流体力学。三菱重工業㈱長崎研究所に勤務し、主に海洋機器・海洋構造物の研究、開発に従事。代表的な研究開発項目には、洋上石油備蓄システムの開発、浮体橋梁の弾性応答に関する研究、超大型浮体式海洋構造物に関する研究などがある。現在は、大学にて浮体式洋上風力発電システムの開発、超大型浮体構造物の係留安全に関する研究、長大浮体橋梁の成立性に関する研究を行っている。趣味は、スポーツとカラオケ。
詳しくはこちら→池上研究室のウエブサイト

写真:長崎総合科学大学
池上研究室
講師:
(有)利光設計事務所 利光 一紀 社長
経歴:
昭和 44 年 長崎造船大学船舶工学科卒業後、エンジニアとして長年にわたり船舶設計に従事しながら、中小型船の船舶標準作成や長崎県におけるベンチャー創出事業等の幅広い支援を行う。また、長崎伝習所「海洋システム塾」塾長 として人材育成を手がけた。好きなものは、船、音楽、お酒、駄洒落、映画、人間、家族、旅、「くんち」、長崎など多岐にわたる。プロ級のトランペット奏者でもある。

【参加学生の体験談】

青木 雅明大阪府立大学 4年
 この度私は、コンソーシアム主催の長崎県五島市における浮体式洋上風力発電施設見学事業に参加させていただきました。大学では浮体式風車に用いるサクションアンカーの研究を行っており、私にとって今回のセミナーは実機を見学できる非常に大きな機会となりました。今回のセミナーはもちろん風車見学がメインでありましたが、複数の講義の中には、漁業協調、環境保全型の漁業に関する講義があり、風車を中心とした漁業を入れたクリーンな街づくりをイメージできました。
また、五島市での民泊では美味しい新鮮な地元の魚、野菜をふんだんに使ったお料理をいただいたり、漁師の方の生の声を聞く機会があり、洋上風車を設置する際に考慮するべき多くのことを実感させられました。また、セミナーの空き時間には、12名のメンバーの異なる研究分野の話を聞くことで知見が広がると同時に、海洋産業においてリーダーとなりうる人材になるとお互い決意した時間となりました。
今回のセミナーでは財団だけでなく、五島市役所職員含めの多くの方に支援していただき、学んだことをいろんな人にフィードバックし、海洋産業を盛り上げていければと思っています。非常に充実した大変満足のいく3日間になりました。
伊藤 大智 東京海洋大学 4年
 私は水中ロボットに興味があり、これまでに小型ROVを製作し、水中ロボットコンベンションに参加した経験があります。ま
た、コンソーシアム主催の、スコットランドのロバートゴードン大学(RGU)でのサマースクールにも参加させていただき、ス
コットランドではROVが産業として確立しており教育設備も発達していることを学びました。今回の現場体験セミナーには、
特に教育用ROVの製作・操縦および実機ROV操縦体験を行うことに魅力を感じ、応募させていただきました。

【ROVキット組み立てと試験】 長崎総合科学大学にて、教育用ROVを組み立てる実習を行いました。構造的にはシンプルな
ROVでしたが、スラスタの配置や重心の取り方やコントローラの設計など、ROV設計の基礎を学ぶために最適化されていると
感じました。

【実機ROV操縦体験】 五島福江島崎山港にて、海中作業および海中工事に実際に使われるROVの操縦体験をさせていただきました。ROVを所有している渋谷潜水工業 渋谷社長の「ROVがさらに普及すれば、ダイバーの仕事は減るのではなく、むしろ
増えると考えている。」という言葉が非常に印象に残りました。水中作業の専門家であるプロのダイバーは、プロのROVオペ
レータでもあるという考え方は、これまでにない新しい視点でした。

【浮体式洋上風力発電施設視察】  福江島崎山沖にある2MW浮体式洋上風力発電施設に船で接近し、間近から見学しました。洋上に浮かぶ風車の大きさに圧倒されると同時に、風車による騒音が全く聞こえなかったことが印象的でした。海中の浮体部分や係留チェーンには生物付着防止処理をあえてしなかったため、風車が漁礁となり周囲の海中に豊かな生態系を育んでいるということを教えていただき、環境への影響を小さくする工夫がされていると感じました。

3日間を振り返ると、内容が盛りだくさんで、非常に多くの経験をさせていただいたと感じました。 本セミナーに参加して学んだ最も重要なことは、海洋開発は自分の利益のことだけを考えて海を開発するのではなく、漁業との協調や海洋環境を考えて行わなければ、長期的に発展していくことは難しくなるということです。 今後、ROVをはじめ水中装置を開発する際は、環境に配慮しているかどうかということも観点に入れて設計・開発をし、海洋開発産業の発展に貢献していければと考えています。




植田 莉加 大阪大学 M1
 今回12月17日から19日まで長崎での浮体式洋上風力発電施設見学、現場体験セミナーに参加させていただきました。
セミナーでは主に長崎の風力発電に関して、様々な分野に携わる人々の講義を受けたり、ROVの組み立て、水槽でのテスト、実機操縦や、漁業体験、浮体式洋上風車の見学、水素燃料電池船の試乗を行いました。

私は実機のスケール感や、波浪や風などの周辺環境、それらが浮体に与える影響など、実際に現地を訪問しなければ分からないことを自分の目で学びたいと考えて、今回のセミナーに申し込ませていただきました。もちろん浮体式洋上風車を見学し、そのスケール感や浮体付近の環境の厳しさなど多くを学ぶことが出来ましたが、このセミナーを受けるうちに、環境や地域住民への配慮の重要性に強く目を向けるようになりました。なぜなら自分たち工学を学んでいる人間のより性能や効率の良い、より人々の生活に役立つものを開発しようと進めている研究成果がもしかしたら将来地域住民の生活に悪影響を与えたり、環境破壊につながるかもしれないことを学んだからです。

もちろん環境は守っていかないといけないものだし、破壊してはいけないと分かっているのに、それを自分の研究や勉強とリンクさせて考えていなかったことに気づき、ショックであったとともに、工学部に在籍しているからこそ、これからは環境や地域住民に与える影響、共生を念頭に置いていくことが必要不可欠だと感じました。

海洋開発は、環境や人々の生活に良い意味でも悪い意味でも特に影響を強く与える分野のひとつではないかと思います。私はこの分野での就職を考えているため、今回のセミナーで学んだ環境、地域住民との共生や、実際に見学させていただいて得た経験や知見を常に心に留めて、今後に活かしていきたいと考えております。


小田 純平 広島大学 4年
 この度コンソーシアムのご支援により長崎県五島市浮体式洋上風力発電施設現場体験セミナーに参加させていただきました。まず初日は3人の講師の方による講義が行われました。東シナ海の海洋環境から今後の環境保全型の水産業のあり方、日本の海洋開発の事例や現状、今回見学した崎山沖の浮体式洋上風車の開発について、また海外と日本の船舶の設計建造に関する総合技術の違いについてなどを学び、知らないことばかりであったのでとても参考になりました。また、講義の後に五島ふくえ漁協組合長の熊川様の講話が行われ、今回見学する浮体式洋上風力風車ができるまでをかなり具体的にお話頂きました。
夜は宿舎で長崎総合科学大学の方に水中機器開発の取り組みについてお聞きしました。また個人的なことですが夕食時に、誕生日をお祝いしていただいたことにとても感動しました。2日目はROVキット組み立てと水槽での運転試験を行いました。私は今回初めてROVに関わったのですが長崎総合科学大学の皆様のサポートのおかげでとても楽しく、またスムーズに実習が行えました。どのような形にすれば上手くいくか考え、浮力調整などは難しかったですが自分たちのROVがきちんと操縦できたときは達成感を感じました。その後福江島に移動し、漁師さんのお宅に宿泊させていただきました。民泊は初めてでしたが、とても暖かく迎えてくださり、お料理も豪華でとてもおいしく良い思い出になりました。
最終日はまず漁業体験として刺し網漁を体験しました。魚が取れる楽しさと同時に漁の大変さを痛感しました。自分たちで取った魚を調理することができたことも貴重な体験でした。次に、渋谷様による海洋開発と漁業、水産物との協調の重要性について講義が行われました。そしていよいよ実際に浮体式洋上風力を間近で見学しました。聞いていたよりもはるかに大きく思えて、騒音などはまったく感じませんでした。今回1番楽しみにしていたことであったのでとても感動しました。その後も水素燃料電池船に試乗したり、ROVの実機操縦体験や実際の海中作業で用いる作業服や道具の試着など貴重な体験がたくさんできました。今回のセミナーでは他大学の学年も違う学生や様々な方々と、普段の生活では経験できない非日常的な体験をたくさんできました。
今回学んだことを今後の自分の研究や将来に活かし、また海洋開発への視野を広げることに繋げていきたいです。


清原 駿 早稲田大学 3年
 初めは海洋開発などの知識などは特に持ち合わせていなく不安を持ったまま今回のセミナーに臨みました。自身の関心、興味の幅を広げたいと思い、思い切ってこのセミナーに参加してみたいと思い応募してみました。今回のセミナーでは、様々な分野の方の専門的な講義をしていただいてから、実際の現場実習、現場体験というような形になっていたので、何も知識が無かった自分でも参加していくうちにどんどん得られるものがあり、海洋開発というものへの憧れであったりが芽生え、もっと知りたい、体験したいという気持ちが大きくなっていきました。
自分は研究テーマを今後決めていくので、今回のセミナーは自分の研究を決める上でおおきな指標となりました。本当に毎日の密度が濃く有意義なセミナーでした。
中川 将孝 九州大学 M1
 今回、12/17~12/19の2泊3日にかけて崎山沖浮体式洋上風車「はえんかぜ」の視察を始めとする様々な現場体験セミナーに参加させていただきました。初日は講義メインの一日でしたが、漁業と再生可能エネルギーをいかに共存させていくのか、そういったお話を主に講演していただきました。印象に残ったのは、いかに画期的で質の高い製品を作ろうとも、それを導入する地元住民の理解を得られなければ何も意味がないという言葉でした。今回の崎山沖の浮体式洋上風車においても、漁業者からの理解が無ければ事業は成功することのなかったものだと伺い、将来エンジニアとして働く場合においてもそういった視点を持ちつづけていきたいと深く感じました。
2日目は長崎総合科学大学にてROVキットを実際に組み立て、それを試験水槽で実験するというものでした。マシンのトラブル等もありましたが他の参加者と協力し試験水槽での実験まで無事に終えることが出来て良かったです。夜は福江へと向かい、初の民泊体験をしました。民泊先の方のご好意で、その日獲れた新鮮な魚介類や、長崎名物の皿うどん、長崎の地酒をこれでもかと振る舞っていただき、私たち大学生を我が子のように可愛がってくださり、とても心温まるおもてなしをしていただきました。
最終日は早朝から船に乗って実際の漁師体験、崎山沖洋上風車視察、水素燃料電池船「長吉丸」への試乗、実際のROV操縦体験と凝縮された一日でした。日本初の浮体式洋上風車「はえんかぜ」を間近で眺め、そのスケールの大きさもさることながら、騒音が殆ど聞こえなかった事には驚きました。また、水素燃料電池船は驚くほど静かで乗り心地も大変良かったです。航行時間が今のところ2時間しかないとの話を聞いて、今後バッテリーの技術が進歩すると、騒音に敏感な魚(マグロ等)を対象とした漁船に応用できるのではないかと感じました。
今回のプログラムは2泊3日という短い期間でのプログラムでしたが、大変貴重な経験を積むことが出来ました。日本財団の皆様を始め、現地プログラムコーディネーターの皆様、研修や実習に際しまして関係者の皆様には厚く御礼申し上げます。今回の経験を活かし、日本の海洋開発を引っ張っていく人材に成長出来るよう精一杯努力して参ります。


中村 慎太郎 九州大学 M1
 浮体式洋上風車「はえんかぜ」は、地元である長崎県が県をあげて、取り組んでいるプロジェクトであり、この夏にスコットランドのOrkney諸島へ行った経験から、自分が現地に足を運び、様々な方と交流することによって、何か力になれないかと感じ、セミナーに参加しました。
このセミナーでは、1日目に海洋環境や海洋構造物に関連する分野の方々からの講義があり、2日目にROVキットの製作を行いました。3日目には五島で、漁業体験、洋上風車の見学を行いました。2日目の夜には五島の漁師の方の家に泊めさせて頂きました。私がこのセミナーで印象に残っていることは、五島で島の人々と意見交換をした際に、島の多くの人々が風車を建てたことにとても前向きな考え方を持っている、ということを知ったことです。
欧州の国々と日本国内では再生可能エネルギーに対する認識がまだ大きく異なっているのではないか、と考えていましたが、五島の多くの人々はスコットランドのOrkney諸島の人々に近い考え方を持っており、漁業と再生可能エネルギー事業の共存、そして再生可能エネルギー事業によって島が活性化されることを心から願っていました。漁業組合長の方も「島には本土にはない宝がある、それを生かさない手はない」というOrkney諸島の関係者の方の言葉に感銘を受けた、と話されているように、五島では今後更にOrkney諸島の良い部分を吸収しようともしていました。このセミナーを通して、たくさんの関係者の方々のお話しを聞く機会があったので、五島がより活性化し、今後日本のOrkney、アジアのOrkneyと称賛される日が早く来るように自分の周りのたくさんの人に今までの経験や五島の取り組みを伝えていきたいと思いました。
丹羽 慧祐 横浜国立大学 M1
 今回のセミナーでは海洋開発に関連する見識がよく広げられたと思います。学校では海洋学科に通っているため海洋開発に関する講義などもあるのですが、今回のセミナーで聞けたお話は、生態系保護や作業者,住民からの理解等,学校で聞いていた工学的な観点以外の話も多く、海洋開発を進めるうえで、技術者としても、もっと視野を広げる必要があることを痛感しました。また、民泊や漁業体験による漁業者との交流では、漁業者の方々に大変温かく接して頂けて、漁業者に対する見方も変わったように思います。仕事に関することだけでない住民や関係者の方々との交流による相互理解の大切さを感じました。
ROV(水中ロボット)の製作,操縦体験や洋上風力発電の見学では実際の海洋開発の現場に触れることで、海洋開発のスケールの大きさを感じるとともに、海洋開発における技術的,経済的な課題も感じられ、自分たちの行動によって海洋開発をより良くしていけるという可能性も感じることが出来ました。
そして、このセミナーでの一番の成果は、同じ海洋開発に興味のある、様々な背景を持った学生たちとの交流にあると思います。彼らと三日間で一緒に行動し、大きな刺激を得られたと思います。彼ら彼女らは社会に出てからも海洋開発を一緒に盛り上げる仲間になると思います。皆に出会えたこの機会を無駄にせず、交流を続けたいです。通常ではできないような多くの体験ができる充実した三日間でした。このような楽しいセミナーを作って下さった全ての方々に感謝しています。
野上 瞭 九州大学 M1
 今回のセミナーでは、自分の研究室が海中ロボットを研究していることや、就職先に海洋開発を考えていることもあり、洋上風車やROVに関して知識を深めようという意気込みを持ち、参加しました。実際に参加してみると、期待より遥かに多くのことを学べました。例えば、海洋開発事業を実施する上での障壁や、海洋開発に出遅れている日本が逆に海外から注目されていること、そして海洋を「体感」することです。海洋開発をする際には、漁業従事者の意見は絶対的存在です。全員から共感を得ないことにはプロジェクト自体始められません。セミナーでは、五島沖でどう事業が始まったのか、漁業者に対してどのようなアプローチを行ったのか、誰が重要だったのかを、色々な立場の方の講義などで得ることが出来ました。
環境を含めて工学的に海洋開発を考えることは、五島をその最たる例として注目されているということでした。海洋構造物に生物が付着し、漁業の観点からも有用性が認められ、今後の工学にも大きな影響を与えていくと思いました。工学部の人間としても、これからの研究は環境との相互作用を更に考慮して行うべきだと、心に残すことが出来ました。
今回のセミナーでは、実際に体験することが多かったのも魅力の一つでした。ROV製作での配線作業は今後に活かせる経験であったし、洋上風車周辺の海象を体感できたこと、ROVの実機を操作したり、潜水作業服を着ることが出来たこと等、研究やこれからの活動で昇華させられる可能性の沢山詰まったものでした。また、地元の漁業者と密に関わり合える、民泊では素晴らしい思いをさせてもらいました。生の声を聞けたのはもちろんですが、五島の地のものを戴くことができた思い出は、誰でも自慢できるものでした。漁にも参加させてもらうことができ、海の良さを十分に感じました。このセミナーで得られたどの知識、体験も、現在までのいろいろな知識とつながり、一つ大きな知見として自分の中で成長したことを実感しました。参加することができ本当に良かったです。


原 侑也 横浜国立大学 M1
 今回のセミナーではとても充実した3日間を過ごすことができ、盛り沢山のイベントではあったがあっという間に感じるほどであった。五島沖での浮体式洋上風力発電の実現に向けて、多くの現場の方々のお話の中で出ていた「周辺環境との協調」については、大学にいて研究を行うだけでは絶対に聞けない内容であるため印象に残っている。中でも最終日渋谷様のお話にあった、今後エンジニアに求められる能力として幅広い知見から1つのプロジェクトをデザインしていく、という内容が刺激的であった。
大学では専攻の分野があり、知識が偏ることにより現場におけるコストや今回のセミナーを通して聞く機会のあった漁業協調などの実現性の面での考え方が疎かになりがちである。しかしながら実際、渋谷様もこれまでのご自身の経験から海洋工学や生物学の知識を持ち合わせ、洋上風力発電周りのデザインを考えられており、自分が現在行っている研究やさらに今後エンジニアとして社会出ていった際、この「現場を考えた研究・開発」の重要性や必要性を再認識することができた。
将来、海洋分野のエンジニアとして今回長崎や五島で関わった方々のように積極的にその研究・開発の現場に赴くことで現場の最前線に立ち、多角的な視点を持って、日本の海洋産業に貢献していけるような人材に自分はなりたいと強く感じた。
丸山 瞭 東京大学 M1
 今回のセミナーは、環境保全型の水産業の話から始まり、海洋構造物についての話や浮体式洋上風力発電実現までの様々な苦労とそれを乗り越えた経緯、水中機器開発への取り組みなど海に関する様々な知識に関する座学がありました。また、ROVキットの組立とその操縦、漁業体験、浮体式洋上風力発電視察など、知識でしか知らなかったものを実際に自分の目で見て経験し、生きた知識として吸収することができました。セミナーを通して様々な経験をしましたが、浮体式洋上風車にまつわる部分に絞って感想をまとめたいと思います。
私は浮体式洋上風車の実機を見たいというモチベーションでセミナーに参加したため、実機を見ることができて非常に満足しました。具体的には、自分の想像よりはるかに大きい風車ブレードや、あえて傾けて設計されたタワーの様子をすぐ傍で見ることができ、ブレードが風を切る音はほとんどないことが印象的でした。一番理解が深まったのは、洋上風車が漁礁になるという事実についてです。スパー型の浮体式洋上風車のため、海面から深いところまで軸が伸びており、その周りに藻がつくことによって魚が集まる漁礁になっているというのは非常に興味深いと思います。
また、漁業関係者の理解がないと進まないということは知識としては知っていましたが、実際に熊川組合長の話を聞いて、性質が異なる様々な団体が利害関係を調整し、みんなでwin-winの関係を築くことがどれだけ大変かについて感情を伴って知ることができました。今回のセミナーを通して感じたことは、五島の洋上風力発電の関係者の方々の熱意が非常に強く、「絶対に実現する」という思いが強いからこそ、私たちが見た浮体式洋上風車が立っているということです。忙しい合間を縫い、 そのような熱い大事な情報を教えていただいた以上、私たち自身が周りに発信することで、洋上風力発電の取り組みに対する日本の中での注目度を上げていく必要があると思います。また、恩返しができるように、学んだ知識をこれからの研究、仕事に生かしていけるように努力していこうと改めて思いました


山室 英里子 横浜国立大学 M1
 本セミナーはその名の通り、現場体験のためのプログラムが充実していました。今回の目玉企画である崎山沖洋上風車見学では、荒い海象にも耐える安定性や騒音の小ささに驚きました。他にも日本初の水素燃料電池船 長吉丸に乗船したり、長崎-福江間の往復手段としてジェットフォイルに乗船したりして、専攻分野である船舶工学の知見も広めることができました。
長崎総合科学大学での実習ROVキットの組立・試験や実海域での実機ROV操縦体験もあり、ROVの動作原理が直観的にわかりました。民泊という宿泊形態を利用し、五島の人々の暮らしぶりにも触れました。受入先では手厚いおもてなしを頂き、かけがえのない時間を過ごしました。民泊先から参加した刺し網漁体験では、魚をとってから食べるところまでを体験し、五感をフル活用して漁業の何たるかを知りました。船酔いはもちろんのこと、初めての「陸酔い」を経験することにもなり、まさに一瞬一瞬が新しい発見の連続でした。
講義や講話では現場関係者の皆様の生の声を知ることができ大変意義深かったです。特に漁協組合長の熊川様の講話は、漁業と海洋開発の合意形成の難しさや合意できた時に分かち合える達成感を伝えるような内容でした。プレジャーボート製造に携わる利光様や潜水士として生態系保全に尽力している渋谷様にも貴重なお話を伺い、考え方が変わりました。
本セミナー参加の動機として、海洋開発サマースクールの参加経験を活かし世界の中での日本の海洋産業の位置づけを知りたいと思ったことが第一にありました。スコットランドでは様々なステークホルダーの理解を得ることが重要であることを学び、日本ではその点がどうなっているのかずっと気になっていました。しかし日本の洋上風力発電事業をいざ見学してみると、産学官民が密に連携しているだけでなく、現場で働く漁師や潜水士の方々が意欲的に発電事業に取り組んでいました。さらにはハイブリッドスパー型の浮体部に生物が付着できる塗料を使って新しい生態系を形成するというアイデアまで実現していて、スコットランドに全く引けを取らずむしろ先進的であるように感じました。
海洋開発事業には多くの課題がありますが、それだけやりがいもあると感じました。本コンソーシアムのプログラムに2度も参加の機会を頂き深く感謝しております。自分ならどのような貢献ができるのか、引続き考えていきたいと思います。


<問い合わせ>
〒107-8404 東京都港区赤坂1-2-2 
日本財団オーシャンイノベーションコンソーシアム事務局 
TEL: (03) 6229-2611 / FAX (03) 6229-2626
E-mail: ocean_innovator@ps.nippon-foundation.or.jp

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