産業紹介
海洋再生可能エネルギー

01洋上風力発電の事業化が進む欧州

海洋再生可能エネルギーのなかで、最も実用化が進んでいるのが、洋上風力発電です。陸と比べて海面上では安定して強い風が吹きます。浅瀬の海域が多い、欧州を中心に世界で年間の発電設備容量で9GWの洋上風力発電が導入(2014 年末で)されており、2025年には現在の導入量の約8倍の74GWに増加すると予想されています。
現在の世界最大の洋上ウィンドファームは英国のLondon Arrayであり、3.6MW の風車175基が設置され発電設備容量は63 万 kWに達します(平均的な原子力発電所(1GW)の0.6基分に相当)。
※London Array

02洋上風力発電の開発動向

図)着床式、浮体式の支持構造の種類(NEDO)

洋上風力発電には、風力発電機を支える支持構造物が海底に固定された着床式と支持構造物を海中に浮かべて係留させる浮体式に大別されます。
着床式には、主にモノパイル式、重力式、ジャケット式の3種類があり、設置する海域の水深や海底の地形・地質等に合わせて利用されています。浮体式は、セミサブ式、スパー式、緊張係留式等の利用が検討されていますが、設置事例が世界的に少なく、日本が先行できる可能性のある分野だとみられています。

写真)福島で行われている浮体式洋上ウィンドファーム実証研究事業

日本では洋上風力発電の導入は始まったばかりで、着床式、浮体式の試験的な導入が進められています。欧州に比べ急に水深が深くなる日本周辺の海では、浮体式洋上風力発電が主力となると考えられおり、 政府を中心として実証研究が進められています。

03他の海洋再生可能エネルギーの開発動向

図)水平浮体方式の海流発電システム

波力発電、潮流発電、海流発電、海洋温度差発電はまだ研究開発の段階ですが、6800の島から構成され、様々な海峡が存在し、近海で黒潮が流れる日本では、海洋再生可能エネルギーに関して恵まれた自然条件下にあり、高い導入ポテンシャルが期待されています。将来的な導入に向けて政府を中心に研究が進められています。

04洋上風力発電の開発工程

開発工程は基本的に陸上と同じであり、適地選定、開発、発電・送電、撤去といった流れになります。

イラスト)洋上風力発電の主な開発工程

05適地選定

経済性が成立する洋上風力発電を設計するために、候補海域の風況や波浪、海・潮流、海底地形・地質等を調査し、風車を支える支持構造物の設計や建設江法の検討に利用します。最も重要な候補海域の風況データを観測するために、風況観測タワーを設置してデータを調査するケースもあります。

調査船

06開発

調査によって得らえた自然条件等から建設する洋上風力発電の基本設計を行い、環境影響評価と合わせて、経済性の成否を判断します。経済性が成立すると判断された場合、建設方法を含め、詳細な設計を行い、建設工事に取り組みます。建設工事は、主に支持構造物を据え付ける基礎工事、風車を組み立てる風車設置工事、海底ケーブルの敷設等を行う電気工事の3つに大別されます。

海洋工事に使われる船

07発電・送電

事業期間を通じて洋上風力発電所が高い稼働率を確保するためには、運転状態の監視や電気設備や風車本体等の定期的な保守・点検が不可欠です。
洋上風力発電は陸上と比べて、アクセスが困難で保守・運用費用が割高になるため、洋上風力発電への人員輸送に特化したアクセス船の建造等が検討されています。

アクセス船

08撤去

事業期間終了後、洋上風力発電所の解体・撤去やリニューアルを行います。

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